魔の火,木曜日(第97話)

うつとの闘い

皆さんは会社で有給休暇以上休むことはあるでしょうか?

多くの企業は有給休暇20日以上とは書いていたとしても、

実際取得できる雰囲気なのは義務休暇日数の5日間という印象です。

それ以上取ると会社だけでなく、同じ社員からも白い目で見られることも…。

私自身も社員の人から

「サボり過ぎでしょ」とか「それで給与もらってるの?」という

半分冗談、半分本気の言葉を言われたこともありました。

私「休みたくて休んでるんじゃないんやぞ!」

と言い返したくなる気持ちを抑えて日々を耐えていましたね。

欠勤した時も1万5千円と結構がっつり減給されることを知り、

介護しながら働くことの難しさを一番体感したのが、この時期でした。

週に一度は必ず落ちるこた美

2023年9月~12月

8月の介護休業が終わり、私は再び会社で働きだしました。

9月になると気温も少し落ち着き、

私自身は働きやすい環境でホッとしていました。

しかし、介護休業を終えてストレスが溜まりだしたこた美の精神状態は

再び不安定になっていきました。

そして特に体調を崩しやすい日が火曜日木曜日でした。

火曜日は土日の時から調子が悪く、

月曜日は無理をして元気なようにふるまうが、

我慢の限界を迎えて月曜日の夜から不安で泣きじゃくって、

火曜日の朝からほとんど体が動かせなくなっていました。

木曜日は比較的土日は元気で一週間耐えようとするが、

月、火、水の不安やストレスで耐え切れなくなり、

同じように木曜日の朝は体が動かないことが多々ありました。

私の印象的には4月の介護休業後の5,6,7月に働いていた時の

こた美の状態よりも悪くなっていました。

原因として季節の変わり目や引越し作業の環境の変化が考えられましたが、

ここは通勤距離短縮の為に何とか我慢してもらうしかありませんでした。

休むか休まないかの判断は私が朝見た時の顔色で判断していました。

私「しんどいけど我慢できそうだな」

という日は泣き叫んでいたとしても会社へ行くこともありましたし、

私「これはダメな日だな」

とこれ以上落ちると体調がすぐ戻らないかもしれないなと思った時は、

休みをもらっていました。

この判断を誤ると、私が会社から帰った時に夜中12時くらいまで、

泣き叫ぶのをなだめるということをしていました。

そして休んだ分給与がたくさん引かれている給与明細を見て、

さらに絶望的な気持ちになっていました。

夜中に飛び出す私

こた美の体調が悪くなったとて、

やらなければならない仕事が減るわけではありません。

仕事が詰まっていて、無理して終わらせることもあるし、

ミスをしてしまい、上司や他部署の方に叱られることもあります。

仕事でどれだけ精神的に疲れていても、

家に帰って待つのは家事とこた美の介護。

このストレスを溜め続ける日々に一度

私「もう無理かもしれない」

と投げ出したくなって夜中10時くらいに家を飛び出したことがありました。

私「なんでこんなに頑張らないといけない?何か悪いことしたのか?」

仕事のストレスもあり、頭の中がイライラでいっぱいになっていきます。

もうこのままどこかへ行ってしまおうか、

すべて投げだして逃げてやろうか、

そんなことを考えていました。

そんな時

「リンリンリン」

よく聞くと田んぼのあちらこちらから鈴虫の鳴き声が聞こえてきました。

私の住んでる所が田舎で良かったと思えた瞬間でした。

夜に散歩をあまりしたことがなかったので気づかなかったのですが、

私「秋の虫の鳴き声ってこんな綺麗な声をしてるんだなー」

と思わず聞き入ってしまいました。

ぼーっと10分くらい聞いているとイライラも不思議なくらい治まっていき、

私「まぁもうちょっと頑張ろうか」

とちょっと前向きな気持ちになって家に帰ることができました。

絶望するくらいしんどい事があっても、

ふと視点を変えると良い事が目の前に転がってることも

あるのかもしれませんね。

ここが今まで介護してきた中でメンタル的に一番しんどいポイントでした。

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