うつ病などの精神的にしんどい人の苦しいポイントの一つとして、
相手に病気であるとぱっと見でわからない所があるかなと思います。
妻の体調が比較的良い日に人に会ったり、電話したりするとよく言われる言葉が、
「思ったより元気そう」とか「良くなってきてるね」という言葉です。
妻からすると友達や人に会う間は最大限の努力をして元気を装うといいます。
その努力が当たり前のように思われているのがかなりしんどいようでしたね。
妻の健康バロメータについて
妻の健康状態をみるにあたって私はおよそ4つの領域に分けていました。
健康ゾーン…妻が家事(洗濯や掃除など)をすることができるくらい自分で動けている状態
体調不良ゾーン…頭痛、吐き気、腹痛、パニックなど心身に不調があり、ベッド等で休んでいる状態
消えたいゾーン…首に紐をまいたり、体を自分で叩いたり自傷行為に走る状態
虚無ゾーン…消えたいを通り越して脳の思考が停止して動けない状態。
消えたい時に目に入るもの
2023年2月
1月から体調が悪くなった妻ですが、このころから増えてきたのが自傷行為でした。
私の住んでいたアパートは一部突き出ている箇所があり、そこに小さい窓が3つ付けられていました。(下の写真参照)
その為私の家もカーテンではなくこのようにブラインドを取り付けていたのですが、このブラインドを上げ下げする際のひもを見ると、とても危険な形状をしていることがわかります。
このひもはちょうど首に巻き付けるのに適する形状となってしまっているのです。
この他にも携帯の充電器のコードやビニールひもなどひものような形状を見ると首をしめたくなる衝動にかられてしまう為、私はひも類は必ず箱類に入れ、ブラインドの紐は必ずくくって紐を見ないような環境を作っていました。
「消えたい」を連想させるような物は徹底的に視界に入らないようにする。
これとても大事です。
消えたいの向こう側?
1月の妻の状態を表すと昨年まで出来ていた家事類はほとんどできなくなり、基本的に体調不良の状態が続き、パニックや睡眠障害がひどくなっている状態でした。
朝私が7時くらいに仕事へ行く時妻はフラフラになりながら見送ってくれるのですが、そのあと私が返ってくるまで、寝ずにほとんどスマホを見て過ごします。
そして私が帰ってきて夜の10時くらいに寝ようとするのですが、妻は1時くらいまで寝られずスマホを触り続けており、なかなか寝ることができない状態でした。
私も学生時代は深夜までゲームして、朝は学校へ行くみたいなことをやっていたことがありましたが、イライラや腹痛など身体的な症状が現れて3日間くらいしか体がもちませんでした。
妻は1日約18時間スマホを見る生活を1か月している状態でした。
すると妻の体はどうなるか?想像の通りです。
2月に入ると妻の体調はさらに悪くなり、常に妻の頭に消えたい感情が湧き出てくるとのことでした。
その時今まで無かった症状が現れたのです。
その領域が「虚無ゾーン」でした。
今まで、腹痛、頭痛、吐き気、パニック、「消えたい」気持ち、等々であれだけ泣き叫んでいた妻がある時
妻「…………………」
何の言葉も発さなくなり、壁にもたれたまま全く体も動かさず、目もただ一点だけを見つめて微動だにしていない様子でした。
私「おい!大丈夫か!」
と私が声をかけても妻は何の返事もなくただただ一点を見つめて、かすかに口元が少しパクパクしている状態でした。
1時間くらい背中をさすり続けてようやく意識が戻り、言葉が話せるようになった妻に何があったか聞いた所、
妻「自分の体が自分の物じゃなくなった感じ、動かそうとしても動けなかった。」
とのこと。
おそらく体の自己防衛本能だと思うのですが、体と心に限界がきて思考を停止させている状態なのかなと思いました。
この虚無の状態が2月は何回も起こり始めていた為、
私は「この状態が続けば本当に妻がいなくなるんじゃないだろうか。」
と本気で思いました。
このままではいけないと考えた私は妻の状態をなんとかする為、次の行動にでます。
私「介護休業を取得しよう。」
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